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住職の顔の見える寺をめざして 

法話Buddhist sermon


(うん)・鈍(どん)・根(こん)


曹洞宗松雲山長光寺 
         住職 福島 伸悦

 

昨年、日本人二人の科学者が、ノーベル賞を受賞しました。受賞後の会見でお二人とも口にした言葉が「運・鈍・根」という恩師からの教えでした。この言葉は、近江商人の教えだということですが、私たちになじみのあるのは「三方良し」の教えです。「売り手よし、買い手よし、世間よし」で単なる利益追求に留まらず、共栄共存のすべてが満足する商売の目指す理想の経営哲学のことです。それに比べ「運・鈍・根」は商人としての心構えであり地道に実践することの大切さを教えた恩師の人生訓だったと思います。

お二人とも順風満帆な研究生活を送られたわけではなかったようです。長い間、周りの研究者の人たちからは評価されず苦労をされたと語っておられました。しかし、恩師からのこの言葉があったからこそ周りの声に左右されず根気よく信じた道を歩まれたのです。人が見ていなくても自分が信じた道をコツコツ積み上げ、愚直に突き詰めた結果がノーベル賞受賞に繋がったのです。

道元禅師の教えに、「而今(にこん)」と「只管(しかん)」という言葉があります。

而今とは、今この瞬間を意味する言葉ですが、過去や未来にとらわれず今を大切に生きることです。人生大変なことに直面することがありますが、ため息をついていても埒があかないのでひとまず目の前のことに集中すること、それこそが而今の意味です。

また、只管とは、ひたすら一つのことに打ち込む姿勢のことです。雑念を捨ててただひたすらに坐ることを只管打坐(しかんたざ)といいますが、身も心も一切の執着を離れた姿そのものが悟りであります。先生方が研究に没頭する姿こそがまさに悟りのそのもので「只管研究」といえるのだと思います。




曹洞宗寺院 禅センターについてのホームページはこちらからもご覧いただけます↓
曹洞宗国際センター | 曹洞宗 曹洞禅ネット SOTOZEN-NET 公式ページ


曹洞宗の「こころのテレホン法話(3分)」2022年4月12日~18日の期間を私が担当させていただきました。ぜひ聞いてみてください。
※声は私ではなく、アナウンサーの方です
●曹洞宗の「こころのテレホン法話(3分)」●
  フリーダイヤル 0120-508-740

曹洞宗のホームページからラジオNIKKEI日経のアプリを使ってお聞きいただくこともできます。
※曹洞宗がお届けするポッドキャスト配信法話。
禅の教えを踏まえた「ほとけの心」に関するお話です。
アナウンサーの長岡一也さんと佐久間陽子さんの語りでお送りします。
‎曹洞宗 心の電話 on Apple Podcasts)
長光寺住職担当の1月12日分はこちらからお聞きいただけます ↓
‎心の電話: 曹洞宗『心の電話』2021年1月12日 on Apple Podcasts

 法話(Buddhist sermom)

 発行日  法 話 名
2025.10月  運・鈍・根 
2025.5月  人生のリセット 
2024.12月  大谷翔平選手に学ぶ 
2024.2月 褒め上手 
2023.11月 ウサギとかめ 
2023.8月 最後の子育て
2023.7月  思い込み 
2022.9月 傍観者
2022.7月 耳の衰え 
2022.6月 仏教が目指す悟りとは 
2021.10月  お釈迦様の生き方とは? 
2021.7月 その時どう動く? 
2021.3月 成功の秘訣 
2021.2月 幸せの4つの因子 
2021.1月  三黙道場 
―修行道場ではクラスターは起きないー 
2020.11月 百八の煩悩 
2020.10月 笑顔 
2020.5月 新型コロナに思う  
2020.3月 写真 
2020.1月  ちちんぷいぷい 
2019.10月 一即多・他即一 
2019.7月 柵(しがらみ) 
2019.3月  一番よくある後悔 
2019.2月 アイサイト 
2018.11月 無の功徳 
2018.9月 スーパーボランティア 
2018.7月 イチローの3000本安打 
2018.5月  善玉・悪玉 
2018.3月  心の断捨離 
2018.2月  忖度は損得か? 
2018.1月  陽転思考 
2017.12月  対大己法 
2017.11月 芸術は爆発だ! 
2017.10月 おもいやり 
2017.9月 美味しいワイン
2017.8月 怒りの心 
2017.7月  泥中の華 
2017.6月  その一言  
2017.3月 ギアチェンジ   
2017.1月 魔法の言葉
2016.9月 かたち 
2016.5月 笑って大往生 
2016.2月 三猿
2015.12月  色即是空 空即是色
2015.11月  スマイル
2015.4月 「サル化」する人間社会
2014.4月  「而今(にこん)・・・今でしょ」
2014.1月  鼻尖(びせん)恐怖症
2013.6月 「あたりまえ」の大切さ
2012.11月  幸せの座標軸
2012.5月  一歩踏み出す勇気


 

福島伸悦(ふくしましんえつ)住職 プロフィール 
  

長光寺住職(曹洞宗僧侶)。
1952年(昭和27)埼玉県行田市生まれ。
74年駒澤大学仏教学部禅学科卒業、76年曹洞宗大本山永平寺安居修了。80年曹洞宗教化研修所修了、同年5月アメリカ布教のため、曹洞宗北米開教総監部ロスアンゼルス禅宗寺に駐在国際布教師として赴任。82年83年全米アマチュアダンス選手権チャンピオン。90年興徳寺住職として帰国。2005年SOTO禅インターナショナル会長。
現在は、長光寺住職・興徳寺・東泉寺兼務住職を務めるかたわら、SOTO禅インターナショナル相談役、行田市仏教会会長を務める。
香道・茶道・俳句など文化芸術への関心も高い。また、地域社会では、出会いと人の輪づくりを目的としたスターダスト・ヒューマン・ネットワーク・ディレクター。


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福島伸悦 著書




 随流去
幸せに生きる禅の智慧

 
(MOKU選書)
   1620円
(税別)
「流れるままに」
  (北米開教総監部)
   非売品
「道元の世界
 現代に問いかける禅」

  (共著:NHK出版)
   1600円
(税別)






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  • information

    長光寺

    〒361-0004
    埼玉県行田市須加4621
    TEL.048-557-0999
    FAX.048-557-2347